2015年3月7日土曜日

電子書籍 各ストア 出版社別 冊数調査(2015/03/07)


 こんばんは。
 年度末ということもあり、各ストアであれこれとセールが実施されている今日この頃、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
 電子書籍ストアの配信数調査の定期更新です。

配信数の推移

 まず、初めに調査対象出版社合計での配信数推移です。


 今月も安定して増えています。
 GALAPAGOS STOREと上位陣の差がさらに開いています。KADOKAWAグループを配信していないことが大きく響いています。


増加数内訳

 増加数の内訳です。


 各出版社それぞれ増やしています、講談社・小学館が500冊以上増やしているのは、普段に比べると多めの数字です。その分(?)、集英社は少なめでした。
 白泉社が各ストアで大幅に増加しています。花丸文庫(BL系のレーベルです)が大幅に配信を増やしたことが効いているようです。
 また、KindleでNHK出版の配信数が増加しています。同社のKindleでの配信数は他ストアから頭一歩抜け出した形になります。
 

中央公論新社配信数推移

 今月は、中央公論新社の配信数を見てみます。
 比較的、堅い本が多いイメージのある中央公論新社。中公新書は良書も多く、個人的に、あの深緑色の表紙は大好きです。




 そんな中央公論新社の配信数ですが、上のグラフのようになっています。
 2012年11月の調査開始時点でも、1500~2000冊と、かなりの冊数を配信しています。同社は、比較的早い時期から電子書籍配信に力を入れていたようです。
 また、上陸したばかりのKobo、Kindleにも、早速、約800冊の配信を行い、その後も順調に増やしています。
 おもしろいのは、2013年度下半期に大量に配信が増えていることです。この急激な増加の理由は不明です。他の出版社で配信が変化している時期とは少しズレています。コンテンツ緊急電子化事業(緊デジ)が行われたのが2012年度で、終了の半年後なので、その関連かも知れません。
 その後は、元のペースに戻り、着々と配信数を増やしています。

 現在は、3000冊程度の配信数となっています。
 現在、同社の書籍で紙書籍として購入可能なものは約5000冊ですので、半分以上が既に電子化されていることになります。

現状配信数


 現状の配信数です。
 上でも述べましたが、NHK出版はKindleでの配信数を増やし、頭一つ抜け出しています。
 Kindleでの配信数が最も多い出版社がいくつか出始めています。

未配信出版社

 各ストアでの未配信出版社の状況です。

【各ストア未配信出版社(2015/03/07現在)】
GALAPAGOS STORE:角川書店,富士見書房,アスキー・メディアワークス,エンターブレイン
Kobo:岩波書店
Bookwalker:光文社,学研,新潮社,岩波書店,幻冬舎,文藝春秋(8),NHK出版(1)
【配信開始分(2015/02/07→2015/03/07)】
なし

 先月も、未配信出版社の異動はありませんでした。
 GALAPAGOS STOREでのKADOKAWA未配信は変わらず。
 また、Bookwalkerでの配信出版社の増加もありませんでした。
 Koboの岩波書店配信もまだ始まっていません。

まとめ


  • 順調に配信数増加中。
  • 中央公論新社の配信数の推移を見た。古くから力を入れていることがよくわかるグラフ。
    ちなみに、私が一番最初に買った電子書籍も中央公論社(など)でした(2011年1月)。
  • Koboの岩波書店配信開始はまだでした。


【付記:調査方法】


【調査方法】
各ストアにおいて、出版社名で検索し、ヒットした件数を用いている。
なお、詳細検索で「出版社」による検索が行える場合はそれを用いた。
セーフサーチなどの設定はデフォルトのままにした。
Booklive!については、「匿名」さん(弊ブログコメント時の記名)によるデータを使っている。

【配信数調査対象(21社)】
講談社,小学館,徳間書店,角川書店,秋田書店,光文社,集英社,双葉社,ソフトバンククリエイティブ,学研,中央公論社,PHP研究所,ゴマブックス,新潮社,富士見書房,メディアファクトリー,アスキー・メディアワークス,文藝春秋,祥伝社,白泉社,NHK出版

【配信有無調査対象(34社)】
講談社,小学館,徳間書店,角川書店,秋田書店,光文社,集英社,双葉社,ソフトバンククリエイティブ,学研,中央公論社,PHP研究所,ゴマブックス,新潮社,富士見書房,メディアファクトリー,アスキー・メディアワークス,文藝春秋,祥伝社,白泉社,NHK出版,早川書房,筑摩書房,岩波書店,幻冬舎,朝日新聞出版,エンターブレイン,河出書房新社,東京創元社,扶桑社,二見書房,ハーレクイン,少年画報社,主婦の友社

2 件のコメント:

  1. お疲れ様です。
    BookLiveで3/1から中央公論新社の書籍が急減している件、
    不具合ではなく実際に配信終了になっているようです。
    例:漢字百話のキャッシュ
    http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:Sbx8rA_y4xkJ:booklive.jp/product/series/title_id/151533+&cd=1&hl=ja&ct=clnk&gl=jp

    内情はわかりませんが、これでBookLiveだけ突出していた
    配信数が、他社と横並びになったようです。
    それでは。

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  2. いつも、ありがとうございます。
    興味深いですね。
    他のストアだと、形式の入れ替えで一時的に配信停止になるパターンなどもありますが、横並びになったとすると、そういった事例とは違いそう?
    要継続観察案件ですね。

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