2014年12月6日土曜日

電子書籍 各ストア 出版社別 冊数調査(2014/12/06)


 こんばんは。
 全国的に寒くなり、外では雪が舞っている中、電子書籍ストアの配信数調査の定期更新です。

配信数の推移

 まず、初めに調査対象出版社合計での配信数推移です。


 今月も順調に配信数が増加しています。
 KADOKAWA専業を脱却して手を広げているBookwalkerが徐々に上位陣に迫ってきています。肉薄されているのがKADOKAWAの書籍を配信していないGALAPAGOS STOREというのも皮肉な事態です。


増加数内訳


 先の調査から1ヶ月間の増加数の内訳です。
 以前は、講談社・小学館・集英社など大手の増加が目立っていましたが、最近は、他の出版社の増加も目立ちます。今回の調査では、白泉社、学研、アスキー・メディアワークス、双葉社などの増加が目立っています。
 次で見る竹書房の配信数でもわかりますが、この半年ほどで、中堅の出版社でも電子書籍配信の恒常的な体制が整ってきているようです。

竹書房社配信数推移

 毎月、出版社1社を取り上げて配信数を見ています。
 今回は、諸般の事情(?)から、竹書房を取り上げます。



 竹書房は、調査対象の21社には入れていないのですが、裏では値を取ってました。(調査対象21社は調査開始時点での平均配信数500冊を閾値にして選んだため対象外になっていたようです)。
 
 竹書房の配信数を見ると、ebookjapanでの配信数が調査開始当初より多く、そのまま、他ストアに抜かれず今に至っています。
 現在、ebookjapanでの約2,900冊に対して、2位グループのKindle、Koboが約2,100冊という状態です。

 配信数の変化でおもしろいのは、かつては、階段状に「あるときに一気に増え、それ以外のときは横ばい」という動きをしていたのが、今年の7月あたりから、坂道状にコンスタントに配信数が増加するストアが出てきたことです(ebookajapan、Kindle、Kobo、Bookwalker)。この時期に、定常的な配信プロセスが構築されたようです。
 先月取り上げた学研の配信数も、今年7月を境に増加ペースに変化が見えており、この時期に、電子書籍配信体制になにかの変化があったことが伺われます。
 ただし、以前のような配信体制のストアも多く、honto、紀伊國屋、Reader Store、GALAPAGOS STOREでは、まだ、階段状に配信数が動いています。

 そんな中、GALAPAGOS STOREは、調査開始から一貫して配信数が横ばいという不思議な状態になっています。調査開始時は2位だったのが、今では…。…なんだろう、これ。

【追記】
 調査体制の都合から、グラフに入れられなかった竹書房については「2204冊なので、Kobo,Kindleと同様のラインを辿っていたのではないかと思われます」という状態です。
 詳細は、このエントリーのコメント欄をご参照ください。

現状配信数

現状の配信数です。

未配信出版社

 各ストアでの未配信出版社の状況です。
【各ストア未配信出版社(2014/12/06現在)】
GALAPAGOS STORE:角川書店,富士見書房,アスキー・メディアワークス,エンターブレイン
Kindle:岩波書店
Kobo:岩波書店
Bookwalker:光文社,学研,新潮社,岩波書店,幻冬舎,文藝春秋(7),NHK出版(1)

【未配信出版社異動(2014/11/08→2014/12/06)
なし
この1ヶ月間、各ストアで新規に配信が開始された出版社はありませんでした。
 今後、GALAPAGOS STOREでのKADOKAWA配信がどうなるか、Kindle、Koboでの岩波書店配信がいつ始まるかが注目でしょうか(…と、何度も書いている気がする(汗))。

まとめ


  • ここのところ、順調に増加しており、おもしろみがない…(汗)
  • 竹書房の配信数変化を見た。
    • 今年の7月は一つのターニングポイントか。
    • GALAPAGOS STORE…。
  • 未配信出版社の異動なし。
    未だにKindle、Koboで配信しない岩波書店の意図はいかに。


【付記:調査方法】


【調査方法】
各ストアにおいて、出版社名で検索し、ヒットした件数を用いている。
なお、詳細検索で「出版社」による検索が行える場合はそれを用いた。
セーフサーチなどの設定はデフォルトのままにした。
Booklive!については、「匿名」さん(弊ブログコメント時の記名)によるデータを使っている。

【配信数調査対象(21社)】
講談社,小学館,徳間書店,角川書店,秋田書店,光文社,集英社,双葉社,ソフトバンククリエイティブ,学研,中央公論社,PHP研究所,ゴマブックス,新潮社,富士見書房,メディアファクトリー,アスキー・メディアワークス,文藝春秋,祥伝社,白泉社,NHK出版

【配信有無調査対象(34社)】
講談社,小学館,徳間書店,角川書店,秋田書店,光文社,集英社,双葉社,ソフトバンククリエイティブ,学研,中央公論社,PHP研究所,ゴマブックス,新潮社,富士見書房,メディアファクトリー,アスキー・メディアワークス,文藝春秋,祥伝社,白泉社,NHK出版,早川書房,筑摩書房,岩波書店,幻冬舎,朝日新聞出版,エンターブレイン,河出書房新社,東京創元社,扶桑社,二見書房,ハーレクイン,少年画報社,主婦の友社

4 件のコメント:

  1. 更新お疲れ様です。
    BookLiveを観測している者です。
    あのデータですが、竹書房の数値も取るようにしたほうがいいでしょうか?
    あちらにあまり負荷をかけないよう1秒おきに1ページ取得するようにしているとは言え、
    現在は毎日2,600ページにもアクセスしている状況なので、いつブロックされたりしても
    おかしくはない状況ではあるのですが・・・

    返信削除
  2. お世話になっております。
    返答としては「おまかせします」で。判断は丸投げします(笑)
    ただ、基本的には21社の中で見ていくつもりで、今回は、たまたまイレギュラーで竹書房を見たというような状態ですので、負荷・手間等に比べて、コストパフォーマンスはよくないかな…とは思います。

    返信削除
  3. お疲れ様です。
    竹書房の数値も取るようにしました。今後末尾に追加されます。
    そしてクロールするページ数は本日時点で2727ページに・・・
    冊数は本日時点で2204冊なので、Kobo,Kindleと同様のラインを
    辿っていたのではないかと思われます。
    それでは。

    返信削除
  4. ありがとうございます。
    ブログ本文の方にも追記しておきました。

    返信削除