2014年の本屋大賞は和田竜「村上海賊の娘」に決まりました。
残念ながら、まだ電子版では配信されていません。
ということで(?)、過去の本屋大賞受賞作の電子化状況を調査してみました。
【調査方法】
残念ながら、まだ電子版では配信されていません。
ということで(?)、過去の本屋大賞受賞作の電子化状況を調査してみました。
【調査方法】
- 本屋大賞全11回の大賞受賞作および受賞作(ノミネート作?)の毎年10ないし11作品、あわせて121作品を対象とした。
- 以下の5ストアで検索し、3ストア以上で配信されていたものを「配信中」とした。
2ストア以下の場合は△で記した。 - Kindle
- Kobo
- 紀伊國屋書店
- Reader Store
- Bookwalker
- 検索には電子書籍ストア一括検索を使用させていただいた。
全体の結果
※1:Kindle、Koboのみで配信。※2:有川浩氏の作品はKindleでの配信はなし。
※3:Kindle、紀伊國屋にて予約受付中(4/18配信予定)
全体では112作品中73作品が電子化されており、65%の電子化率でした。
(※△とした2作品は配信としてカウント。以下の集計でも同様)
このブログで毎月報告しているように、ストア間での配信作品差はほとんどなくなっています。
この調査でも、ほとんどの作品は、Kindle、Kobo、紀伊國屋、Reader Storeの4ストアで配信されており、まれに、Reader Store、Koboのどちらかで配信されていない作品がありました。Bookwalkerは、未配信出版社もあるため、半分程度の配信でした。
そのため、△を付けたのは2作品(「博士の愛した数式」と予約中の「舟を編む」)だけでした。
著者別
そのうち、2回以上受賞した著者の受賞作品電子状況を表にしました。
著者別で見ると、積極的な人、そうでない人の差がある程度見て取れます。
ついでに、受賞者72人の中から小説の電子化をしていない著者を探してみました。
- 百田尚樹
- 東野圭吾
- 宮部みゆき ※1
- 梨木香歩
- リリー・フランキー
- 古川日出男
- 川上未映子 ※2
- 村上春樹
- 高野和明
- 長岡弘樹
※1:「宮部みゆきの江戸怪談散歩」(編集責任)と「ぱんぷくりん」(黒鉄ヒロシとの共著による絵本)は電子化済。
※2:エッセイ集「人生が用意するもの」は電子化済。
※2:エッセイ集「人生が用意するもの」は電子化済。
出版社別
出版社別の差異です。
25出版社のうち、2作品以上が受賞している出版社を表にしました。
ポプラ社が電子書籍の配信0なのを除いて、極端に大きな差異はないと言えそうです。
25出版社のうち、2作品以上が受賞している出版社を表にしました。
ポプラ社が電子書籍の配信0なのを除いて、極端に大きな差異はないと言えそうです。
受賞年別
受賞年別の電子化率です。
10~11作品という少ない数で見ていることもあり、乱高下が激しいです。
しかし、全体としては横ばいで、昔の作品ほど電子化されてる/最近の作品ほど電子化されているという傾向は見て取れません。
10~11作品という少ない数で見ていることもあり、乱高下が激しいです。
しかし、全体としては横ばいで、昔の作品ほど電子化されてる/最近の作品ほど電子化されているという傾向は見て取れません。
順位別
最後に、受賞順位別の電子化率です。
普通に考えれば、上位の作品ほど電子化されているはずです。
実際、2~6位の作品は73~82%(全11回中8~9作品)が電子化されているのに対し、9位・10位の作品は55%(同6作品)しか電子化されていません。
一方、1位の大賞受賞作品は55%と全11回中6作品の電子化でした。
普通に考えれば、上位の作品ほど電子化されているはずです。
実際、2~6位の作品は73~82%(全11回中8~9作品)が電子化されているのに対し、9位・10位の作品は55%(同6作品)しか電子化されていません。
一方、1位の大賞受賞作品は55%と全11回中6作品の電子化でした。
まとめ
- 本屋大賞受賞作品全体の電子化率は65%だった。
- 受賞年や出版社での差異はほとんど見られなかった。
- 売れる作品であれば、どこの出版社もそれなりに積極的に電子化していると思われる。
- その際、古い/新しいも関係ないのだろう。
- それに対して、作家ごとの電子化の差は大きい。
- 大賞作品の電子化率は、2~6位の作品に比べて低い。
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