こんにちは。
9月には、Kindle、Sonyなどから電子書籍端末の新製品のニュースも出てきて、新製品シーズンまっただ中です。
Kindle上陸から、もうすぐ一年ということで、電子書籍を巡る環境も、だいぶ整ってきたのではないでしょうか。
そんなわけで、今月の電子書籍配信状況調査です。
配信数推移
初めに、調査開始からの21出版社合計配信数の推移です。
おおむね、どこのストアも順調に増やしてきています。
KoboがGARAPAGOS STOREに、ほぼ追いついた形でしょうか。
新機種の発売とともにストアを大幅に改装したReader Storeが、改装したタイミングで増加しています。
おおむね、どこのストアも順調に増やしてきています。
KoboがGARAPAGOS STOREに、ほぼ追いついた形でしょうか。
新機種の発売とともにストアを大幅に改装したReader Storeが、改装したタイミングで増加しています。
増加数の内訳
この1ヶ月で最も配信が増加したのはKobo、その次がReader Storeでした。
Koboは白泉社の増加が目立ちます。ちなみに、先月、白泉社はKindleで配信数が増加していました。
Reader Storeでは、双葉社の増加が目立ちます。Reader Storeでは、他に、竹書房、少年画報社といった出版社も増えていました。
今月、少し様子が違うのが、講談社です。
もともと講談社の配信数が少なめだったKindle、Koboで800冊と大幅増をしています。また、他のストアも、これまでの水準に比べると増加数が増えています。
いくつかのストアでの調査開始からの講談社の増加数をグラフにしてみました。
(調査は週単位で行っているため、月によって4週/5週の差があるため、日数で割って30をかけています)
今月はKindle、Koboがこれまで以上の水準で伸びています。
また、先発ストア組も、ここ数ヶ月、増加ペースが増しており、今月は、特に多めです。
8月半ばには、「講談社、電子書籍5割増の1万7000点に」というニュースもありました。
有言実行、これまで以上に電子書籍に本腰を入れてくれそうな気配が見えてきました。
現在の配信数
現状の配信数です。
講談社は、Kindle、Koboと先発ストアとの差が縮まってきましたが、また差がある状態。
Reader Storeの双葉社も、まだ他ストアには劣っています。
講談社は、Kindle、Koboと先発ストアとの差が縮まってきましたが、また差がある状態。
Reader Storeの双葉社も、まだ他ストアには劣っています。
未配信出版社
各ストアの未配信出版社です。
【各ストア未配信出版社(2012/10/05現在)】
GALAPAGOS STORE:角川書店,富士見書房,アスキー・メディアワークス,筑摩書房,エンターブレイン
ebookjapan:ゴマブックス,新潮社
Kindle:岩波書店
Kobo:岩波書店
Bookwalker:徳間書店,光文社,学研,ゴマブックス,新潮社,文藝春秋,祥伝社,白泉社,NHK出版,早川書房,筑摩書房,岩波書店,幻冬舎,東京創元社,二見書房,(主婦の友社24)
BookLive:筑摩書房
【配信停止分(2012/09/07→2013/10/05)】
Bookwalker:二見書房(39→0)
この一ヶ月は、大きな変化はありませんでした。
今後は、いくつかのストアで未配信の岩波・筑摩がどうなるのか、GALAPAGOS・KADOKAWAの配信がどうなるのかが大きな焦点でしょうか。
今後は、いくつかのストアで未配信の岩波・筑摩がどうなるのか、GALAPAGOS・KADOKAWAの配信がどうなるのかが大きな焦点でしょうか。
おまけ:KADOKAWAとSBクリエイティブの表記変更
今月1日、角川グループの合併により、KADOKAWAという一つの出版社になりました。
同日には、合併記念として電子書籍ストア横断での半額セールが行われたので、恩恵を受けた方も多いのではないでしょうか。私も、財布に甚大な被害 たくさん本を買うことが出来ました。
さて、合併にともない、現在、各ストアでは、「KADOKAWA / 角川書店」といった形で表記がされており、私の調査方法も合併後の10/5の調査から、その名称で行いました。
ただし、以下のストアについては、表記の変更がなされていなかったので、そのままの名称で行っています。
今後、「KADOKAWA」単独名義の出版物が出てきたり、「KADOKAWA」名義に集約されて行ったりした場合、その都度、対処を検討したいと思います。
また、10月1日には、ソフトバンククリエイティブも、SBクリエイティブに社名変更を行っています。
こちらも、上記3ストア以外は、表記が変更されていたため、調査対象を変更しました。
同日には、合併記念として電子書籍ストア横断での半額セールが行われたので、恩恵を受けた方も多いのではないでしょうか。私も、
さて、合併にともない、現在、各ストアでは、「KADOKAWA / 角川書店」といった形で表記がされており、私の調査方法も合併後の10/5の調査から、その名称で行いました。
ただし、以下のストアについては、表記の変更がなされていなかったので、そのままの名称で行っています。
- GALAPAGOS STORE
(※角川グループは基本的に配信していないのでメディアファクトリーのみ) - ebookjapan
- kobo
今後、「KADOKAWA」単独名義の出版物が出てきたり、「KADOKAWA」名義に集約されて行ったりした場合、その都度、対処を検討したいと思います。
また、10月1日には、ソフトバンククリエイティブも、SBクリエイティブに社名変更を行っています。
こちらも、上記3ストア以外は、表記が変更されていたため、調査対象を変更しました。
まとめ
- KADOKAWA・SBクリエイティブの商号変更あり。
- 講談社がさらに本気かも。
- KoboがGALAPAGOS STOREに(ほぼ)追いつき。
- Reader Store、先月は頑張った(ユーザー故の身贔屓アリ?)
付記
【調査方法】
各ストアにおいて、出版社名で検索し、ヒットした件数を用いている。
なお、詳細検索で「出版社」による検索が行える場合はそれを用いた。
セーフサーチなどの設定はデフォルトのままにした。
Booklive!については、「匿名」さん(弊ブログコメント時の記名)によるデータを使っている。
【配信数調査対象(21社)】講談社,小学館,徳間書店,角川書店,秋田書店,光文社,集英社,双葉社,ソフトバンククリエイティブ,学研,中央公論社,PHP研究所,ゴマブックス,新潮社,富士見書房,メディアファクトリー,アスキー・メディアワークス,文藝春秋,祥伝社,白泉社,NHK出版
【配信有無調査対象(34社)】講談社,小学館,徳間書店,角川書店,秋田書店,光文社,集英社,双葉社,ソフトバンククリエイティブ,学研,中央公論社,PHP研究所,ゴマブックス,新潮社,富士見書房,メディアファクトリー,アスキー・メディアワークス,文藝春秋,祥伝社,白泉社,NHK出版,早川書房,筑摩書房,岩波書店,幻冬舎,朝日新聞出版,エンターブレイン,河出書房新社,東京創元社,扶桑社,二見書房,ハーレクイン,少年画報社,主婦の友社
21社の基準は何ですか?
返信削除ソフトバンククリエイティブの数が、増えても、出版点数が増えたと
感じないのですが、売上上位の出版社から選んではどうですか。
http://www.shinbunka.co.jp/news2013/02/130228-01.htm
http://www.shinbunka.co.jp/news2013/02/honshi/2970kinokuniya01.htm
ご指摘、ありがとうございます。
削除21社の基準ですが、
「調べ始めた当初、思いついた出版社名を片っ端から調べてみて、電子書籍配信数(※)が多かった順に21社」を見ています。
この調査は、「各ストアの配信数の目安」であると考えており、数の多いところだけを取ればわかるだろうという発想です。
当時は、手作業で検索して数を数えていたので、あまり数を増やせないという事情もありました。
※:ストアの平均ではなく、ストア最大値を見ました。
正直、「調査対象の21社の根拠がない」というのは、ずっと悩みの種でして、ご呈示頂いたデータを、当時、知っていたらと思います。
参考にさせて頂きたいと思います。
ただ、この調査の意味は、時系列での経過データを取っていることだと思っているので、「21出版社合計」として数字を出している部分は、このままで行かせてください。
その他の部分については検討してみます。
とりあえず、取り急ぎ、調査対象は広げてみようと思います。
毎回すごいですね。8日からはBOOK☆WALKERでも早川書房の配信が始まりますので大変かと思いますが、次回も楽しみに待ってます。
返信削除ありがとうございます。
削除昨今、ストア間の差が縮まっており、調査の意義に疑問を感じるときもありまして…。
ご声援頂けると、非常に励みになります。ありがとうございます。